1.一般質問
⑤西宮市における台風第21号の被害を踏まえた高潮対策について
質問者:中野郁吾
 5問目ですが、西宮市における台風第21号の被害を踏まえた高潮対策についてです。
 今回の台風第21号により農林水産業や産業、そして大規模な停電等、県民生活に大きな被害がもたらされました。とりわけ台風通過の東側に当たる神戸市から尼崎市にかけての沿岸部においては猛烈な風雨に加え、気圧の低下により空気が海面を押さえつける力が弱くなり、海面を持ち上げられた状態になる吸い上げ効果と、海上から海岸に向かって風が吹き続けることにより、海面が高くなる吹き寄せ効果により発生する高潮による被害がもたらされました。
 神戸市では、1961年の第2室戸台風の2.30メートルの過去最高潮位を超える2.33メートルを記録し、コンテナが流されるなどの被害が発生しました。そして、芦屋市では高さ5.2メートルの護岸近くの住宅が浸水するなど、高潮に高波が加わり護岸を超える海水が押し寄せてきました。西宮市においても、西宮検潮所で既往最高潮位の2.64メートルを60センチメートル程度も上回る3.24メートルの潮位を記録したことから、西宮浜、甲子園浜、枝川町、鳴尾浜等の沿岸部が浸水しました。
 また、コンクリート製の防潮堤や鉄製の防潮門扉が損壊するとともに、船舶が西宮浜沖の防波堤に座礁したり、阪神高速湾岸線の側道である県道に衝突し、いまだ通行止めが続いているなど大きな被害を受けています。これまでの高潮の想定は、過去最高潮位を超える高さを想定して対策されていますが、昨今想定を超えるような自然災害が多発しており、数十年に一度と言われる災害が頻発しているように感じる中で、今回は最高潮位を観測するなど今後も記録的な災害に備える必要があると考えます。
 そこで、台風第21号での西宮市における被災状況、それに対する対応状況、並びに今後の対策についてお伺いします。
答弁者:技監
 西宮市における台風第21号の被害を踏まえた高潮対策についてお答えいたします。
 西宮市域の沿岸部では、台風第21号で高潮・高波による浸水や公共施設災害、座礁船舶による施設の損壊などの被害が発生しております。
 浸水被害は西宮浜産業団地で、鳴尾浜産業団地の周辺等で発生しております。
 今回の高潮は既往最高潮位を上回ったものの、設計潮位は超えておらず、浸水原因は想定を超える高波等によるものと考えております。
 このため、高潮対策検討委員会を設置し、主要な箇所ごとに詳細な潮位、波高等の把握を行った上で、年度末までに高潮対策の見直しを行い、必要な対策に着手してまいります。
 公共施設災害については、西宮浜の防潮門扉3基、甲子園浜の防潮堤80メートルなどが損壊し、応急対策として、大型土のうなどで仮復旧を行っております。
 西宮浜の防潮門扉については、防潮堤を乗り越えるスロープを設置し、車両の出入り口を確保した上で、防潮堤に改築します。
 また、甲子園浜の防潮堤については、台風時期終了後、直ちに本復旧します。
 また、座礁船舶により西宮浜の防潮堤のパラペット約100メートルと県道芦屋鳴尾浜線の鳴尾橋の1径間が被災を受けております。両箇所とも座礁船は船主により既に撤去されておりますが、現在、損傷状況の詳細調査と復旧工法の検討を進めており、早急に復旧工事に着手してまいります。
 なお、復旧に掛かる費用については、船主に負担を求めることとしております。
 引き続き、被害の復旧を急ぐとともに、西宮をはじめとする沿岸部の安全・安心が確保できるよう、高潮対策に取り組んでまいります。
質問者:中野郁吾
 高潮のところなんですけれども、今回、門扉が壊されたり、コンクリートの護岸が壊れたりということで、改めてこの台風の強さとか、高潮の影響というものを認識することになりました。本当は再質問したかったんですけれども、この後の議員の質問項目に重なってしまうおそれがあったので、控えます。たっぷりやっていただければと思いますので、お願いしたいと思います。
 我々、西宮近辺の沿岸部というのは、津波対策の工事が順次進められていますけれども、今回の津波と高潮などでは、質の全く違うものではあろうかと思うんですが、その沿岸部にお住まいの住民の方々は、これ本当に大きな津波が来た際に、本当に防げるんだろうかというような不安を抱いていらっしゃる方が少なからずいます。そういったところの不安解消と、本当に耐えられる体制、ハード整備、進めていただければと思います。
 しかし、何はともあれ、何よりも避難することというのが肝心です。幾らハード整備をしたところで、想定を超えるということはあり得ますので、しっかりとソフトの対策、同時に進めていただきたいと思います。