6.総括審査
➆県立病院の構造改革の推進について
質問者:中野郁吾
県立病院の構造改革の推進についてである。
 平成26年4月に改定した第3次病院構造改革推進方策に基づき、毎年度、病院構造改革推進方策実施計画を定め、その実施状況については、病院構造改革委員会からの助言を受けることになっている。
 この推進方策において、県立病院の役割としては、全県や二次医療圏域における拠点病院として高度専門・特殊医療を中心とした政策医療及び地域医療を効果的かつ効率的に提供することと、県立病院のほかに中核となる医療機関がない地域においては、他の医療機関との連携のもと、地域医療の確保という役割を果たすことが定められている。
 また、良質な医療の提供として、県立病院に求められる高度専門・特殊医療を提供するため、診療機能の高度化への取り組み、そして、高度専門・特殊医療を更に充実させるとともに、病院運営の一層の効率化を図るため、病院の統合再編及び診療機能の見直しや、他の医療機関との再編・ネットワーク化の推進による医療機能の効率化を図り、高度専門医療等の医療機能の充実や施設の老朽化、狭隘化等への対応のための計画的な建替整備などが示されている。
 さらに、自立した経営の確保として、病院事業の収支計画や経営指標に係る数値目標を定め、自立した経営基盤の確立を図るため、収入の確保及び費用の抑制による経営改革の推進を示している。
 そこで、第3次病院構造改革推進方策に掲げた基本理念を達成するための取組状況と評価、そして病院構造改革推進方策の着実な実施に向け、病院事業の赤字解消を含めた病院事業管理者の意気込みと今後の取組方針について伺う。
答弁者:病院事業管理者
病院事業では、より良質な医療の提供、安心してかかれる県立病院の実現、自立した経営の確保、安定した医療提供体制の確立を基本理念とする第3次病院構造改革推進方策のもとで、県民から信頼され安心できる県立病院づくりを推進しているところである。
 この基本理念を着実に推進していくため、毎年度、医療関係者等外部有識者の助言のもとで実施計画を作成し、年度終了後には、その取組に対する点検・評価を行っている。これまでの取組は、概ね計画どおり実施できていると評価をいただいている。
 今後、医療を取り巻く環境変化にも対応しながら、更なる構造改革を進めていくためには、日々進化する医療技術に対応した高度かつ最新の医療提供環境を整備し、診療機能の充実、医療の質の向上を図ることが重要である。
 同時に、この良質な医療提供環境の整備を持続的に行うためには、経営の安定化が不可欠である。平成28年度決算における経常収支は、前年度からは大幅に改善したものの、依然として赤字であり、厳しい経営状況にあると認識をしている。本年度は、病院事業全体での収支均衡を達成すべく、収入確保、費用抑制の両面から、より一層の経営改善に取り組んでいるところである。
 さらに、今後構築される地域包括ケアシステムにおける拠点病院としての中核的な役割や、県養成医の地域への定着支援などにも積極的に取り組み、地域医療にも貢献していく。
 今後とも、外部有識者からの意見も十分踏まえながら、職員が一丸となって病院構造改革の推進に取り組むことで良質な医療の提供と自立した経営の両立を図り、県民から信頼され安心される県立病院づくりを進めていくので、よろしくお願いする。
質問者:中野郁吾
県立病院の経営に関し、包括外部監査でも大変厳しい指摘もたくさん見受けられたので、しっかりと構造改革推進方策に則り進められ、信頼され安心される県立病院をしっかりと運営してください。次の質問に移る。