4.公安委員会についての審査
➃警察官に対する表彰について
質問者:中野郁吾
続いての質問に移る。
 警察官に対する表彰についてである。
 先般、公然わいせつ事件で警察官が逮捕される事件についての報道があった。
 今年の上半期において、県警の懲戒処分者は5名に上り、そのうち、逮捕された事件は2件あった。警察官が逮捕されれば当然ながら、各種メディアで大きく取り上げられる。
 私は、このような警察官の不祥事が発生し、報道されるたびに、昼夜を問わず、県民の安全と安心を守るために真面目に勤務している大多数の警察官のモチベーションが低下するのではないかと考える。
 県民の安全・安心を守るためは、警察官には高い倫理観が必要であり、警察官を拝命すれば、休日も祝日もずっと警察官であるという気持ちが必要であると思う。
 警察官のモラルが低下し、不祥事が相次ぎ、組織としては管理を徹底していく方向になるのは仕方がない流れではあるが、真面目に勤務し続けている大半の警察官からすれば、負荷や閉塞感を感じると思う。
 不祥事の防止を徹底することも大変重要だが、日頃から真面目に業務に当たっている警察官をしっかりと組織として評価し、勤務意欲やモチベーションを向上させていくことも重要ではないかと考える。
 県民の安全・安心を守っている警察官には、高い士気を持って活動してもらう必要があり、そのためには、評価すべき活動を行っている警察官には適切な表彰をすることが大事ではないだろうか。
 警察官といえども、生身の人間であり、自分が行った活動で評価を受け、表彰されればモチベーションも上がり、その結果、県民の安全・安心をより守ることにつながるのではないかと考える。
 そこで、現場警察官の士気高揚のため、評価すべき活動にはしっかりと表彰を行うことが重要と考えるが、実際に表彰を行った事例なども含めて当局の所見を伺う。
答弁者:首席監察官
現場警察官の士気高揚や使命感と誇り、これらを醸成するためには、犯罪検挙をはじめとする警察官の各種活動を適正に評価し、称揚することが極めて重要である。
 県警察では、警察官が果たした役割やその貢献度に応じ、本部長表彰をはじめ各部長による表彰等、積極的な称揚措置に努めている。
 本年における表彰の具体例としては、「暴力団員による傷害事件等、各種不法行為の検挙」「複数の被害者を伴う殺傷事件の検挙」「振り込め詐欺グループの検挙」「土砂災害による人的被害の未然防止」のほか、「業務の合理化、効率化を目的としたシステム開発」等、幅広い分野での功績や努力をたたえて、本部長や各部長等からの表彰を授与している。
 さらに、事件発生時の初動対応により、早期に検挙または解決した事案については、本部長による初動賞や警察署長による表彰などタイムリーな称揚に努めている。
 このほか、警察庁による全国優秀警察職員表彰などの表彰や部外表彰の積極的な上申などにより、高い士気の醸成に努めている。
 県警察では、今後とも、警察官による各種活動が果たした役割や貢献度を幅広く適正に評価し、流した汗が報われるよう適切かつタイムリーな表彰により、現場警察官の士気高揚に努めていく。
質問者:中野郁吾
警察官は子どもにとっては、憧れの存在であり、日夜を問わず活動している中で、何かしらの活躍をしていると思う。さまざま表彰を行っているということだが、何か不祥事があれば、メディアで報道され、悪いイメージばかり浸透していく。こういった悪いイメージを払拭するためには、例えばSNSで警察官の活躍についてPRするなど、県民に幅広く知ってもらうような広報を行う必要があると思う。今後とも、県民の安全・安心のために、更なるご精励をお願いし、私の質問は終わる。ありがとうございました。