2.企画県民部②についての審査
➂ICT利活用によるペーパーレス化について
質問者:中野郁吾
三つ目、ICT利活用によるペーパーレス化についてである。
 本県が従来から推進してきたICT利活用による、情報化戦略の取り組みは、行政サービスの向上のみならず、行政事務の効率化等を図るとともに、ひいては行革の推進にも寄与してきた。しかしながら、庁内のICT利活用という点では、会議等で使用する資料等について、まだ紙媒体としたものが大量に使われており、ペーパーレス化が十分に図られていないようにも感じる。
 文書を電子化してペーパーレス化すれば、紙を減らせるので、紙代、印刷代といったコスト削減になるほか、文書の保管スペースも不要になるので、省スペース化、あるいは保管スペースの有効活用が可能となる。また、会議の資料を印刷するといった資料の準備にかけていた時間も節約することができる。さらに、見たいときに、いつでもその資料を閲覧することもできる。もちろん、ペーパーレス化の効果は、文章の種類や業務によって異なるはずであるので、導入の際には配慮が必要であることは承知しているが、このように業務の効率化などさまざまな効果が期待できると思う。
 そこで、さらなるICT利活用により、ペーパーレス化を推進していく必要があるかと思うが、取り組み状況をお伺いする。
答弁者:システム管理室長
本県では、平成15年度から、全職員にパソコンを配備し、電子メール、電子掲示板、文書管理システム等を活用することで、事務の効率化及びペーパーレス化を実現している。
 平成26年度には、税、給与、財務会計システム等の基幹業務システムについて、以前は大型計算機で実行していたものであったが、それをサーバ等を活用するオープン系システムに更新した。結果として、経費で年間約3.6億円と約5割を削減し、帳票枚数では年間約300万枚と約8割も削減して、ペーパーレス化を実現している。
 加えて、昨年度、出張時に現場で効果的な対応を図るため、タブレット端末100台を導入し、現地検査や住民説明会の際に、従来では、紙で配布していた資料について、タブレットから迅速かつ安全に閲覧できるシステム基盤を構築している。
 さらに、今年度からは、当該基盤を拡充し、公社等に派遣されている県職員に対し、従来ならばメールとかファクシミリ、郵便等で送信していた、給与旅費、会計事務のマニュアル等、あと、福利厚生の手引き等について、電子掲示板で迅速かつ安全に確認できるようにして、公社等を含めた事務の効率化を実現している。
 今後も、電子化、ペーパーレス化を推進し、一層の事務の効率化及び経費削減を実現していくので、よろしくお願いする。
質問者:中野郁吾
ICT化をどんどん進めておられて、これまでたくさんの経費削減につなげていただいているということと、あと、タブレットを100台導入してということで、すごい先進的にやっておられるのかと思う。さらに進めていただければと思う。
 私自身、この決算委員会に臨むに当たって、決算の資料をたくさんいただくが、委員皆さん思っているが、袋いっぱいの資料を家に持って帰るというのも、なかなか大変なことである。これは議会の問題であるので、ここで言うことじゃないのかもしれないが、便利になっていっているので、これは県としてもさらに進めていっていただければと思う。次の質問に入る。