7.農政環境部についての審査
➀養鶏産業の振興及び鳥インフルエンザ対策について
質問者:中野郁吾
早速質問に入る。
 養鶏産業の振興及び鳥インフルエンザ対策についてである。
 昨年末に農林水産省から公表された生産農業所得統計の平成27年農業総産出額及び生産農業所得においては、本県の農業産出額が1,608億円で、非常に力を入れている肉用牛は175億円、養鶏は306億円で、養鶏の方が多く、また、養鶏が占める本県の農業産出額の割合は19%であり、本県農業の畜産部分を大きく引っ張っていると考える。
 そのため、養鶏産業振興は、国の支援も受けてきたとはいえ、もっとブランド力を高めることにより、更なる産出額の向上も見込めると思われる。
 一方、この養鶏産業に大打撃を与えるのが鳥インフルエンザであると考える。農林水産省のホームページによると、7道県10戸の農場で高病原性鳥インフルエンザが確認され、数多くの鶏やアヒルなどの家禽が処分されている。発生すると、感染していない家禽も含めて、その農場の家禽全てが処分されてしまう事態になるため、その対策には万全を期す必要がある。
 そこで、本県の畜産業を牽引する養鶏産業振興にもっと注力するとともに、鳥インフルエンザ対策への取組も強化すべきと考えるが、所見を伺う。
答弁者:畜産課長
畜産産出額の2分の1を占める養鶏産業の振興のため、これまで国の補助事業を活用して、鶏舎の整備や卵をパックする機械の導入などを支援するとともに、ビタミンEを強化した卵やハーブを与えた鶏肉などを兵庫県認証食品としてPRを進めている。
 新たな取組として、稲作農家と連携して生産された飼料用米を給与した鶏卵や鶏肉をひょうごの穂々笑実と銘打って、生産拡大を進めている。平成29年度は、消費者への説明会や店頭イベントなどのPR活動を展開し、販売力を強化する。
 また、豊岡市の卵かけご飯の但熊や淡路市の北坂養鶏場の卵まるごとプリンといった先進事例をモデルとして、6次産業化プランナーも活用し、加工や直販などの取組を進める。
 このように、ブランド化や6次産業化を一層推進することで、収益性を高め、養鶏産業の更なる振興を図る。
 次に、鳥インフルエンザ対策では、まずはその侵入を防止するため、家畜保健衛生所が防鳥ネットの点検や作業服の交換など、きめ細やかに立ち入り指導している。特にこの冬は、侵入の危険性が非常に高まったため、消石灰等を配布し、県内一斉消毒も実施した。
 さらに、万一の発生に備えて、農場ごとの防疫作業員の配置計画や資材の必要量などを整理するとともに、市町や団体と連携した防疫訓練も実施している。今後も気を緩めることなく、防疫対策の一層の徹底を図るので、ご指導をよろしくお願いする。
質問者:中野郁吾
防疫対策は、一度鳥インフルエンザにかかって処分してしまうと、兵庫の農業に大打撃を与えると思うので、しっかりと取り組んでいただきたい。
 私、とり年生まれでもなく、うし年生まれでもなくて、いのしし年生まれで、農政環境では、いのししというと獣害被害による捕獲対策で肩身の狭い思いもしているが、それはそれとして、しっかり取り組んでいただき、肉用牛も養鶏も更に発展させていただき、兵庫の農業、畜産業を更に押し上げていただく取組をお願いして、質問を終わる。ありがとうございました。