2.企画県民部①についての審査
➄新開地演芸場(仮称)について
質問者:中野郁吾
神戸市の新開地商店街に上方落語の定席「新開地演芸場(仮称)」が建設される方針が決まったとのことで、一落語ファンとしても期待している。
 平成27年度から、地域創生の一環として、地元・県・市・上方落語協会が会合を重ね、このたび敷地面積500平方メートル、施設は2階建てで、席数は天満天神繁昌亭とほぼ同規模の200席で、駅から徒歩2分と好立地な場所に建設されるとのことである。
 しかし、ここの運営は協会が主体になるとの誤解が協会の会員に広がり、協会の厳しい財政状況と相まって、一時は慎重論が強まっていたとのことだが、運営は地元のNPO団体が行うということ、協会の決断もあり建設が決定したわけであるが、定席の寄席ができるからには、ファンとしては長く繁栄してほしいと思うし、何より地域創生の取組として、国の補助金の活用に加え、本県が5,000万円、神戸市が5,000万円の補助金を出すのだから、ただ箱物を造るのではなく、まちのにぎわいの拠点、ランドマークとして必ず成功してもらわなければならないと考える。
 また地元のにぎわいにとどめるだけでなく、落語家さんの中には英語落語ができる方が数人いると聞いている。だから、外国人観光客に日本の「笑い」を体感してもらい、インバウンドまで取り込めるような寄席になってもらいたいと勝手に考えているが、寄席建設により、期待できる効果と、発展的に運営されるように県としてどのように関わっていくのか、お伺いする。
答弁者:地域振興課長
先ほど委員ご発言のとおり、今回、運営を地元NPOが行うこととなるが、地元や上方落語協会に加え、旅行者やマスコミなどで設置する利用促進協議会に県も参画し、新開地グルメや兵庫津周辺の歴史遺産と連携した観光ツアーの設定やイベント企画などの支援を行う予定となっている。
 また、上方落語協会の運営ではない、そういった自由度を生かしながら、東京の落語家の出演や貸館として落語以外のさまざまな演芸のイベントの場としても活用する予定となっている。
 さらに、上方落語協会の桂かい枝さんや桂三輝さんによる英語落語や外国語寄席など、神戸ならではの企画によるインバウンド効果も期待できるものと考えている。
 この演芸場が落語を中心とする新たな新開地ファンを生み、大衆演劇の殿堂「新開地劇場」やアートビレッジセンターなどと連携し、その相乗効果により、更なる地域のにぎわいづくりとなるよう、県としても積極的に応援していきたいと思うので、引き続きご支援をよろしくお願いする。