1.一般質問
④子どもの家庭学習について
質問者:中野郁吾
 四つ目の項目は、子供の家庭学習について質問いたします。
 子供たちが力強く生きる力を育むためには、心身ともにすこやかであるとともに、しっかりとした学力を身につけることは欠かせません。そういった子供の成長や学力向上には、学校授業での学習だけではなく、家庭や地域の協力が必要不可欠です。本県でも学校教育のほかに、地域の資源を生かした「放課後子ども教室」や「地域で“共育”土曜チャレンジ学習事業」を展開されており、今後更に普及・拡大されていくことを期待しております。そして、子供たちが多くの時間を過ごす家庭においての教育も、子供の学力や成長に大きな影響があると考えます。
 家庭における教育環境も時代の変化により、独り親家庭の増加、そして共働き世帯の増加により、親と接する時間の低下や、また、児童虐待などの増加など、さまざまな問題が複雑化してきており、家庭での学習に集中することができなかったり、習慣化できないことが、学力の差を生む大きな要因の一つになっているかと思います。また、経済的理由から塾に行くことができない子供もおり、親の経済的理由により学力に差が出てくるとも言われています。
 家庭での教育は、単に学力向上だけではなく、学校での学習では身につけることのできない、早寝・早起きや朝御飯を食べること、テレビなどの視聴時間の制限などの生活習慣の確立など、成長の礎となる部分を形成します。さらに、宿題の点検や、親子での読書などによる学習習慣を身につける大事な時間です。また、親子のコミュニケーションをとる大きなツールにもなります。しかしながら、複雑化する家庭環境の中で各家庭において、子供だけではなく、保護者がどう家庭学習に取り組めばよいかが分からないという場合もあると思います。
 そこで、各市町においては、家庭学習の手引などを使用して、家庭での学習の大切さを呼び掛けているとのことですが、ただ、その手引を配布して終わりではなく、そういったものを実際にどう活用すればいいのかを保護者の方々がしっかりと認識できているのかどうか、また、家庭学習に対する各市町での取組に格差がないかどうか、県として把握し、場合によっては効果を上げている市町の事例を示すなど、家庭学習の活性化に向けた市町への支援を行うべきと考えますが、ご所見をお伺いします。
答弁者:教育長
 子供の家庭学習についてでありますけれども、子供たちの基本的な生活・学習習慣の確立と、これに向けて家庭教育の大切さ等に関する情報提供により、家庭での取組を促進することが重要でございます。
 現在、全児童生徒の概ね半数に相当いたします県内17の市町においては、市町教育委員会が家庭学習の手引、あるいは各学校で活用できるモデルを作成して、小中学校に配布をしています。残りの市町では、各学校がそれぞれ独自に手引を作成したり、PTA活動などを通して、全ての学校で家庭学習の活性化に向けた取組が推進されているところです。
 県教育委員会では、平成22年に作成いたしました学力向上実践事例集において、この家庭学習の手引を効果的に活用していただくために、学校の学習と家庭学習の役割を明確にして、家庭学習の内容について、具体的に指導をすべきこと、二つには、ご指摘のように、手引を一方的に配布するだけでなく、学校と家庭が児童生徒の学習状況の変化を共有するといったようなことを留意事項として示したところです。
 しかしながら、昨年度の全国学力・学習状況調査を見ますと、「自ら計画を立てて勉強している」と回答した児童生徒は、小学校で約57%、中学生で約43%にとどまっています。親による見守りや励まし、親子での学習時間の決定など、保護者のより積極的な関わりが重要であると認識をしています。
 県教育委員会として、家庭に対しては、県の教育施策と子育てに関する保護者へのお願いを記載いたしましたリーフレット「ひょうごの教育」の配布による家庭学習の啓発や、子供の生活習慣についての講演会など、PTCA活動支援事業の実施による家庭の教育力の向上を図っておりますし、また、市町に対しては、教育委員会あるいは教職員が参加をいたします学力向上シンポジウムにおけます全国学力・学習状況調査の中の学習や生活に関する意識などの分析結果の周知を図り、家庭学習の活性化に向けた取組の支援を行ってまいります。