1.一般質問
③子育て施策の推進について
(2)県立施設における臨時子育て相談会等の実施について
質問者:中野郁吾
次に、県立施設における臨時子育て相談会などの実施についてですが、今回、シアタースタートの鑑賞後、妻がこう言いました、「もったいない」と。どういうことかと申しますと、ピッコロシアターでは、このたびの催しに合わせて、ベビーカーを置くスペースや別室で休憩できたりと、子育て世帯にとって配慮をいただいていることが分かりました。それならば、県として、もう一歩踏み込んで、せっかく同じ世代の子供を育てる親が集まっているのですから、公演の後に、食育を踏まえたランチをともにしたり、育児に不安を抱えている親のために子育ての悩みを相談できるコーナーを設けたり、親子同士が交流できるような場を設けてコーディネートをして、子育ての孤立を防いだり、コミュニケーションの輪を広げる場として活用することができないものかということです。
 しかし、これは何もピッコロシアターに限ったことではありません。同様に、芸術文化センターや県立美術館、考古博物館、県立図書館などの県立施設において子育て世帯を対象にした催しの実施に合わせて、先ほど申しました食育講座、相談会、交流の場などを開催すれば、催しの参加者自体が既に相談会などの対象世帯であるため、より効果的であると考えます。
 一般的に、相談会や交流会を開催しても、参加するのは、よほど悩み事がある親御さんや、交流に積極的な方が多く、悩みを打ち明けることを悩んでいる方や、友達は欲しいけれども、消極的な方は、わざわざ出張って参加しないのではないでしょうか。そういう場合でも、子育て世帯を対象にした催しと同時に開催するのであれば、気軽に参加してもらえるのではないでしょうか。
 そこで、安心して子供を産み育てられる社会を目指す本県として、県立施設での子育て世帯を対象とした催しに合わせた臨時子育て相談会などを実施すべきと考えますが、当局のご所見をお伺いします。
答弁者:井戸知事
県立施設における臨時子育て相談会等の実施についてです。
 少子化や核家族化が進行し、子供や子育てを取り巻く環境が大きく変化しています。家庭や地域における子育て機能の低下や子育て中の親の孤独感、不安感の増大に対応する必要があります。子育て中の親子が気軽に集い、仲間づくり等を通じて悩みを話し合い、お互いに情報交換できる場を提供することは大変重要です。
 このため、親子を対象に子育ての相談に応じたり、絵本の読み聞かせや季節の行事など、さまざまな体験活動等を実施する「まちの子育てひろば」が、公民館や幼稚園、保育所などをフィールドとして、県下2,156ヵ所で開設されています。県は、この活動がより充実して展開されるよう、コーディネーターを全県民局・県民センターに配置し、「ひろば」を運営するNPO法人等を支援しています。
 また、県下の市町において、児童館や保育所など309の拠点で地域子育て支援拠点事業を実施して、子育て親子の交流の場の提供と交流の促進、二つに、子育て等に関する相談や援助の実施、三つに、地域の子育て関連情報の提供などを行っています。
 議員ご指摘の県立施設を活用した臨時子育て相談会等の実施については、各地域におけるニーズなどを踏まえながら、これらの事業を活用しながら、あるいは特別の事業に集まって来られる状況などを踏まえながら、出張相談やアドバイザーの派遣など、事業実施について検討してまいります。