7.農政環境部についての審査
②微小粒子状物質(PM2.5)対策の推進について
(1)注意喚起情報について
質問者:中野郁吾
三寒四温という言葉があるが、この3月に入って少し暖かいなと感じるときもあったり、明日は、天気予報は雪が降るかもしれないといった寒暖の差が出てきて、少しずつ春に向かっているのかなと感じるところである。春に近づくに向けて、暖かくなると、まず花粉ということで、私も花粉症であるが、よく鼻炎などで悩まされたりする。
 そしてもう一つ、暖かくなると大陸から黄砂が降ってきて、洗濯物を外に干せないとか、余り外に出れないといったことに悩まされるとともに、健康被害のおそれもあるということで、次の質問では、微小粒子状物質、いわゆるPM2.5対策の推進について質問をしていく。
 一つ目は、注意喚起情報についてである。
 テレビで花粉情報が流れる時期となった。また、先月には神戸の市街地も白くかすむほどの黄砂が今年初めて観測され、黄砂と同時期に濃度が上昇するとされる微小粒子状物質、PM2.5についても気になる季節である。周知のとおり、PM2.5は、文字どおり余りにも粒子が小さいために肺の奥深くまで入りやすく、多く吸い込めば、ぜんそくや肺がんになりやすくなると考えられており、今年1月には、大気中のPM2.5に含まれる特定の物質が、ぜんそくの発作と関連していることを兵庫医科大学の教授が突きとめたとの報道もあったところである。
 小児ぜんそくを持っていたり、気管支が弱い子供のいる家庭では、居住されている大気の状態、特にPM2.5の飛散状況について大変心配されており、私の知人も、昨年から県が立ち上げているPM2.5総合サイトの注意喚起情報をいつも気にしていると聞いている。
 サイトに登録していれば携帯電話などにメールが届くようになっており、外出中でも情報が得られ、大変有用であると認識している。
 県内での注意喚起情報は、これまでに昨年3度発信され、対象地域の幼稚園や小学校などで屋外活動をやめるといった対応がされたとのことである。
 当日は、実際に地域内でのPM2.5濃度も上昇し、注意喚起情報の確かさが証明されたとのことである。PM2.5の飛散は風向き等によっても左右されるため予測は容易ではないとも伺っている。
 来年度予算では、PM2.5注意喚起情報の精度向上が計上されているが、当該情報発信の課題をどのように認識され、情報の精度向上に向けて、どのように取り組もうとしているのか、ご所見を伺う。
答弁者:水大気課長
PM2.5は、県民の関心も高く、重要な問題であると認識しており、PM2.5自動測定機の整備を進め、現在、国・市の測定局と合わせて県内で63局を整備している。
 平成25年3月に注意喚起情報の発信体制を整備したが、当初から国の発信基準に加えて県独自の発信基準を設け、現在までに昨年の2月26日、5月30日及び6月1日の3回の注意喚起を行った。
 しかし、健康影響が懸念される日平均値70マイクログラム/立方メートルを超える状況を完壁に予想することは難しい状況にある。
 また、本県では、県下を阪神・神戸、東播磨、西播磨、但馬、丹波、淡路の6地域に区分して注意喚起情報を発信することとしているが、同一地域内でも濃度に相当の差が生じる事例があるなどの課題がある。
 このため、平成27年度から、蓄積された測定データや気象データをもとにシミュレーションモデルを構築し、高濃度の値が出現する状況を解析することで、注意喚起の発信基準の改良や、適正な地域区分の検討を行う予定である。
 また、国における注意喚起指針の運用改善の検討状況も勘案しながら、的確な情報の発信に努めていくので、どうぞよろしくお願いする。
質問者:中野郁吾
なるべく確かな情報を得て注意することは、とても大事なことと思うので、今後とも、更なる精度向上に向けて取り組みをお願いしたい。
 しかし、注意するだけでは解決に至らないと思うので、そういったことを含めて次の質問に入っていく。