5.産業労働部・労働委員会についての審査
②離転職者等を対象とした職業訓練の実施について
質問者:中野郁吾
離転職者等を対象とした職業訓練の実施について伺う。
 離転職を余儀なくされた労働者の就業支援のため、労働需要が見込まれる職業分野において多様な職業訓練を実施する事業については、来年度も拡充して行われるとのことである。県下の経済情勢は、一部に弱い動きが見られるものの基調としては緩やかに持ち直しており、それに伴う雇用状況も、昨年12月の有効求人倍率が0.96倍、新規の求人倍率は1.53倍と、売り手市場の様相を見せている。新聞などの報道によれば、建設業や介護サービス、保育の分野は、企業からの求人件数が求職者数を上回る人手不足の状況にある。特に建設分野では、公共工事などの入札に人手不足のため企業が応札できず不調となるというケースも増えているとも聞いている。人手不足となっているこれらの分野の人材は、いずれも技能や資格が求められることから、他業種からの転職者がこれらの分野に就職することは容易とは言えないので、当該事業のこれまでの成果、転職や就職に結びついた人数等をお伺いする。また、来年度、この事業を拡充するに当たって、今までの経験等を生かした工夫等について伺いたい。
答弁者:能力開発課長
離転職者等の就業支援であるが、本県では、公共職業能力開発施設が実施する施設内訓練及び施設外の民間教育訓練機関等における委託訓練を活用して、人手不足などの訓練ニーズを踏まえた多様な職業訓練を実施している。今年度は建築・土木関連の訓練としては、施設内訓練として、ものづくり大学校をはじめとする県内公共職業能力開発施設において、木造建築コースなどの5コースを実施し、また介護・保育分野としては、委託訓練として47コースを実施している。
 実績が確定している平成25年度の就職者数を見てみると、建築・土木関係の訓練では、5コースで50名の方が修了し、就職者数は46名、就職率は92.0%となっている。また、介護・保育分野については40コース、590名の方が修了し、就職者数は494名、就職率は83.7%となっている。
 平成27年度はこのような取り組みに加えて、建設分野等の人材不足に対応するため、建設関係の離転職者向けの委託訓練を新設するとともに、座学と企業実習を組み合わせた実践的な訓練において、新たに介護分野のコースを設定するほか、保育士資格取得コースの充実にも努めていく。
質問者:中野郁吾
特に、建設・建築分野では、92%と非常に高くなっている。予算規模も拡大しているので、更に就職に結びつくようにしていただきたい。
 また、建設分野においては、たくさんの職種があるので、更に幅広く研修していただきたい。
 先ほど若者の就労支援などの質問があったが、たくさん就労することによって、結婚や出産や納税に結びつき、就職・就労が増えることになっていくと思うので、ぜひ今後とも促進していただきたい。