2.企画県民部①についての審査
①兵庫県立ピッコロ劇団の活動について
(3)発信力の強化について
質問者:中野郁吾
そこで、3番目の質問として、発信力の強化について伺う。
 先日、本会議で議決された「芸術文化振興ビジョン」の改訂版において、県として取り組む重点項目として、「県民誰もが身近に芸術文化に親しむことができる社会の実現をめざして、県民の芸術文化活動への支援や、あらゆる場の活用を図るとともに、芸術文化鑑賞機会の地域偏在に特に意を用い、アウトリーチ活動にも重点的に取り組む。」とされている。
 私は、かつて尼崎市に居住していたことがあるが、恥ずかしながら、ピッコロシアターがどういうところか、ましてや劇団の存在も詳しく知らなかった。地元尼崎の人間でもそうした方もいるので、ビジョンにあるように地域偏在によって、他地域の方には更に縁遠いものになっているのではないか。
 今後は、私のような演劇素人ともいえる、演劇に触れたことのない県民の皆様にも、まずは広く興味を持ってもらうことも大切だと思う。
 そこで、ピッコロシアターとピッコロ劇団の発信力の強化について、どのように取り組まれるのか当局の所見を伺う。
答弁者:芸術文化課長
ピッコロシアターでは、青少年の自由な創造活動を支え、地域文化の振興を図るため、優れた舞台芸術を紹介するピッコロ鑑賞劇場やピッコロ劇団定期公演の開催、また8月にはアマチュアの創作活動の発表の場として施設を無料開放するピッコロフェスティバルなどを開催し、年間約13万人の方にご来場いただいている。
 委員ご指摘のように、演劇文化の裾野を広げるため、広くピッコロシアターやピッコロ劇団に興味を持ってもらうための取り組みも重要であると考えている。
 このためピッコロシアターでは、親子で楽しめる事業として、「ファミリー劇場」や「子どもと楽しむ落語会」のほか、昨年度からは、0歳児からの初めての劇場体験として、シアタースタートなどを展開している。
 また、ピッコロ劇団では、小学校等でのおでかけステージや演劇ワークショップの開催、高校等への演劇指導や民間、自治体職員への研修等を平成25年度は約50ヵ所で開催するなど、アウトリーチ活動を積極的に展開している。
 さらに、劇団員の成長と、劇団名の発信をめざして、業務に支障がない限り劇団員の外部出演を奨励している。最近では、劇団員の木全晶子、浜崎大介、孫 高広などがNHKの朝のドラマや時代劇に出演し、劇団のPRに一役買っているほか、1月に開催された関西文化圏フォーラムに同じく劇団員の平井久美子が出演し、劇団の震災時の活動や東北との交流について紹介した。
 今後とも、誰もが楽しめる魅力ある公演の開催や県内各地でのアウトリーチ活動、さらにマスコミ出演等多様なチャンネルを用いて活動の情報発信に努め、県民の皆様に親しみ愛される劇場・劇団をめざして取り組んでいく。どうぞよろしくお願いする。
質問者:中野郁吾
ご答弁にあるように、0歳児から行けるということで、私も1歳児の子供がいるが、なかなかこういった演劇を観に行ったりする機会というのは、1歳児を連れてはなかなか行きにくい状況である。そういった取り組みをされていることも踏まえ、私も家族を伴い、これを機に芸術に親しみたい。そして、劇団員の活躍を、更に多く、広くされることを願う。
 今後も演劇をはじめ、先ほどあったように音楽などさまざまな芸術文化に親しみを持ってもらえるような魅力的な振興とともに発信をお願いする。  私の質問を終わる。ありがとうございました。